米国における4大スポーツのTikTokアカウントが勢いを増しています。スポーツはショート動画ハイライトで拡散されます。スポーツの名シーンは、人々を惹きつけ、熱狂させます。プラットフォームはそれらスポーツの瞬間を、テレビよりも早く、テレビよりも情熱的に拡散させます。
米国4大スポーツはTikTokで熱くなる
米国4大スポーツとは、アメリカンフットボールのナショナルフットボールリーグ(NFL)、バスケットボールのナショナルバスケットボールアソシエーション(NBA)、ベースボールのメジャーリーグベースボール(MLB)、アイスホッケーのナショナルホッケーリーグ(NHL)です。日本では大谷選手ら日本人選手の活躍もあり、MLBが注目されていますが、NFLやNBAの人気が特に高いようです。
それらの団体が、ショート動画、特にアメリカで人気のTikTokにおいてどのぐらいのフォロワー数を獲得しているのかを調べてみました。ご覧のように、人気同様にNBAとNFLが1000万人を超えるフォロワーを獲得しています。NBAはインスタグラムではすでに8,000万人フォロワーを超えており、TikTokの2,200万フォロワーと足し合わせれば、この2つのプラットフォームで1億人を超えるフォロワーを獲得していることになります。そしてこれらのプラットフォームが、「フォロー型」(フォローした人にコンテンツが配信される)から「レコメンド型」(フォローしなくても、興味関心があると判断されれば配信される)にシフトすることによって、単なる1億人フォロワー以上のメディアインパクトをNBAにもたらしているのです。
日本の代表的なプロスポーツTikTokアカウント
日本の代表的なプロスポーツの主催団体のTikTokアカウントも定期的に調査します。日本のプロスポーツにおいては、やはり若者に人気のサッカー、Jリーグと、近年勢いを増しているバスケットボール、Bリーグのフォロワー数が伸びています。
特にJリーグはTikTokと共同による、Jリーグ公認ショートムービー企画「TikTok Cup 2024」を7月に開催するなど、積極的に活動しています。Bリーグも上記企画に参画し、積極的なショート動画マーケティングを展開しています。
ゴルフ界も、「人間」主役のショート動画を展開
最近日本では、日本女子プロゴルフ協会JLPGAやプロ選手たちがインスタグラムやTikTokを積極的に活用して、情報発信しファンとの距離を縮めています。ゴルフという競技の性格上、動きの激しいエキサイティングな動きが少なく、またボールの軌道も動画では追いにくいなど映像上の制約がある中で、選手の「人となり」や「レッスン動画」をクローズアップして、ファンを増やし、再生回数を増やしています。これはまさにショート動画ならではのコンテンツでしょう。試合のライブはテレビ中継の「横型動画」で放映し、試合以外の選手の素顔(オフショット)や人となりをショート動画プラットフォームから情報発信することで、立体的な映像戦略を実行しています。
先月行われたゴルフのプレジデンツカップではインターナショナルチームがInstagramで独自アカウント開設し、通常のテレビゴルフ中継などでは伝えられない様々なシーンを投稿して、話題になりました。選手たちの意外な素顔が多くのファンに受け入れられたのです。
「ショート動画」の力をマーケティングに
プロスポーツの世界においても、「ショート動画」の活用は必須であることがわかりました。「ショート動画」を活用すれば、スポーツの認知から、実際に試合に足を運び、ファンになるプロセスまでを網羅することができるのです。選手の思いがけない一言や行動が親近感を生み、試合の裏側を伝えることで、スポーツの醍醐味を理解するきっかけにもなります。この「ショート動画」によって、今までのテレビなどではできなかった、多角的な側面でスポーツの魅力を伝えることができるようになったのです。
企業のマーケティングも、「ショート動画」の活用によって、今までのマーケティング手法では伝えられなかったことや、日々生活者とつながることなどが可能になります。ブランド体験は「ショート動画」によるコンテンツマーケティングによって、生活者に対して、より多く、より具体的に、提供することができるようになりました。プロスポーツ界に限らず、日本企業が世界のグローバル企業に遅れをとることなく、世界に向けて発信していくこと楽しみにしています。
この記事へのコメントはありません。